常連の皆さんは、今年の大河『豊臣兄弟』をご覧になっていますか?
当ブログは、今のところ、一話も欠かさず視聴しています。
歴史もの、時代ものでは、戦国時代と幕末が東西の両横綱ですね。
作品が多いから我々にとってなじみ深いのか、皆が関心を持つ時代だからドラマや小説の題材になりやすいのか。
ただ、今回は、これまでは焦点が当たらなかった秀長が中心ですから、ちょっとした変化球かな。
大体、戦国ものなら、ほとんどの日本人が贔屓の人物についてあれこれ語ることができます。
信長・秀吉・家康に関しては、例の「ホトトギスの喩え」は定番(月並み)すぎて、物足りないと感じる人も多いはず。
乱世の史実は、日本史好きには常識レベルなので、あとは原作なり脚本の解釈・演出を好きなように批評できるわけですね。
というわけで、今回は『豊臣兄弟』を観て、感じることを好き勝手に並べてみます。
◎ 初期の小一郎(秀長)がうぶ過ぎる!
まあ、令和の日本人が眉を顰めない演出というか、多くの視聴者が共感できる役作りなのでしょう。
第一回で藤吉郎(秀吉)が美濃の間者を斬り捨てるのを目撃し、ショックを受ける秀長、っておい!
そんな、バカな!
戦国時代に暴力沙汰、殺し合いなどは珍しくないはずですよ。
そもそもの話が、秀吉が刀狩令(1588年)を出す前は、武士以外の庶民もそれなりに武装していたんだから。
おそらく、秀吉も秀長も幼いころから、刀・槍・弓などを使いこなしていたのでは?
その気になれば、鎌や鍬でも人を殺傷することは可能です。
秀吉に向って「あれから震えがとまらん。わしが恐ろしかったんは、、、、、兄者じゃ」とか言うわけないでしょ!
繰り返しになりますが、秀長を令和の日本人と似た感性の持ち主に設定しないと、視聴者ウケが悪いからでしょう。
ただ、当ブログは、「やわ過ぎて、リアルじゃないよな~」と感じる次第。
こんな風に、素人が言いたい放題できるのが、戦国ものの利点!
小一郎の初心さに違和感を覚えつつも、演じる仲野太賀さんがイイ味を出しているので、好感を持って観ております。
◎ 信長が「観天望気」について無知のはずがない!
*ツバメが低く飛ぶと雨
*夕焼けの次の日は晴れ
*朝虹は雨、夕虹は晴れ
生き物の行動や自然現象を観察して、天気の変化を予測することを観天望気(かんてんぼうき)といいます。
科学的な気象観測が発達する以前、古来より、人は経験則から上記のような「言い伝え」を共有しておりました。
第三回と第四回で、この観天望気が登場。
小一郎が「トンビがいつもよりも低いところを飛んでいるから、まもなく雨が降ります」と信長に伝える場面があります。
そして、この「トンビ」ネタが信長に桶狭間での勝利をもたらす伏線っぽい働き。
トンビが低いところを飛ぶのを見た信長が「天運はわれにあり」と叫んだりなんかして、、、
雨の中、進軍する織田軍は、あらかじめ火縄銃を濡らさないために藁かなんかを巻き付けていたりなんかして、、、
桶狭間完勝後に、信長は小一郎の知恵(?)に感謝したのか、恩賞を与えようとしたりなんかして、、、
でもね~、ちょっと、この脚本は無理がありせんかね~?
「トンビが低く飛んだら雨」程度の言い伝えを信長が知らないはずがないと思いませんか、常連の皆さん。
信長って、極めて知的好奇心が旺盛な人物ですよ。
当時の観天望気など、常識以前の問題でしょう、信長にとっては。
ということで、この演出はいただけませんね。
まあ、小一郎秀長の利発さを示す場面として必要なのでしょうが。
◎ それでも、楽しく視聴しています!
脚本にケチばかりつけましたが、実は、毎回しっかり楽しんでおります。
池松壮亮さん演じる秀吉の調子の良さ、愛嬌、ひた向きさ。
磯貝老師は「秀吉は竹中直人に限る」と言うかもしれませんが、当ブログは池松「秀吉」も高く評価しています。
松下洸平さんの家康もなかなかですね。
タヌキっぷりもいいし、信長に土下座して詫びるときの情けなさも微笑ましい。
案外、本物もあんな感じだったのでは。
本作では、将軍義昭と光秀の関係性を密に描いているので、本能寺の黒幕は義昭かな、と今から予感させるものがあります。
まあ、光秀の単独行動だろうが、誰かが糸を引いていようが、あんまり興味はありません。
裏切り、陰謀、謀反なんて当たり前の時代ですから。
ただただ、日本史上不世出の天才信長をあの時期に失ったことだけが悔やまれますね。
ホント、戦国時代は話題に事欠きません。
今回は、このあたりで。
第二弾もありそうです。