狩猟免許の知識試験はこんな設問が出題されます! 第二弾!

先日アップした、狩猟免許試験(筆記分野)の例題を取り上げた記事が大好評?!
というわけで、本記事が第二弾。
今回も、楽しんでください。

例題1 「特定猟具使用制限区域」について、次の記述のうち正しいものはどれか。

ア 鳥獣の生息地の保護や整備をはかるために、環境大臣または都道府県知事により指定される。
イ 狩猟者が集中することを未然に防ぎ、静穏を保つことを目的に、都道府県知事により指定される。
ウ この区域に入猟する狩猟者は、市町村長の承認を得る必要がある。

典型的な「暗記するしかない」タイプです。
正解は、イです。

これは、各区域ごとに指定された特定猟具(例えば、銃器)を使用する狩猟者の人数を制限するものです。
目的は、狩猟者の集中による「危険防止」と「静穏維持」です。

アのような、「鳥獣の生息地の保護や整備をはかるために」設置されるのは、鳥獣保護区や休猟区。
ウについては、「市町村長の承認」が✖で、承認するのは都道府県知事です。

例題2 獣の行動である「木登り」について、次の記述のうち適切なものはどれか。

ア ツキノワグマやヒグマは木に登って果実などを食べることがある。
イ 日本国内で木に登る狩猟獣はリス類ぐらいである。
ウ ツキノワグマは木に登って円座(クマダナ)を作り、そこで獲物を待ち伏せる習性がある。

常識で考えて、イはないでしょう。
他にも木に登れそうな動物はいろいろと頭に浮かんできますから。
正解は、アです。

ウの「円座(クマダナ)」は、ツキノワグマが木に登って果実を食べるときにできるもの。

例題3 狩猟鳥獣の病気や寄生虫について、次の記述のうち適切なものはどれか。

ア ノウサギが保有する可能性がある野兎病は、人間も感染するが、経口からのみ感染するので、肉によく火を通せば安全である。
イ 人間が感染するような寄生虫、病原性細菌などは、野生鳥獣の肉には含まれていない。
ウ 野生鳥獣は、寄生虫や病原性細菌を保有していることが多いので、肉の生食は避けるべきである。

この例題は、常識的に判断すればわかりますよね。
もちろん、ウが正解。

アの「野兎病」は、感染力が非常に強く、肉に触れただけでも感染リスクがあります。
イは全くの誤りで、人獣共通の感染症はエキノコックス症、狂犬病、オウム病、野兎病など複数あります。

例題4 「空気銃の特性」について、次の記述のうち正しいものはどれか。

ア スプリング式空気銃は、発射時に比較的大きな反動を感じる。
イ ポンプ式空気銃は、発射時に比較的大きな反動を感じる。
ウ 通常、ポンプ式空気銃がその他の銃種(スプリング式、圧縮ガス式、プリチャージ式)に比べて威力が強い。

これも、「暗記もの」ですよね。
正解は、アです。

イの「ポンプ式」は発射時の反動はほとんどありません。
ウで挙がっている銃種の中では、プリチャージ式空気銃が最も威力があります。

例題5 鳥獣の「食性」について、次の記述のうち適切なものはどれか。

ア ヒヨドリは果実や花蜜を好むので、農作物に被害が出ることはほとんどない。
イ イノシシは、山芋やタケノコなどの植物質のものを食べ、動物質のものは全く食べない。
ウ キジは、雑食性で植物質・動物質のどちらも食べる。

今回は、鳥獣関係の例題が多いですね。
野生動物や鳥類の食性も主題範囲に入っているから、こちらも暗記しました。
正解は、ウです。

アのヒヨドリは、冬季に農作物(キャベツなど)に加害します。
ウのイノシシは雑食性。

例題6 狩猟における鳥類の「ひな・卵」の捕獲について、次の記述のうち正しいものはどれか。

ア 鳥類のひなや卵は自由に捕獲・採取できるが、生息数が減少している鳥類の場合は規制がある。
イ 鳥類のひなや卵を捕獲・採取することは禁止されているが、有害鳥獣捕獲等の理由で捕獲許可を受ければ捕獲・採取可能である。
ウ 鳥類のひなや卵は、たとえ狩猟鳥のものであっても捕獲・採取することは禁止されており、これに関しては例外はない。

この例題は、狩猟免許試験問題に限らず、「設問内にヒントあり」のパターン、いわゆる「あるある」です。
そう、アの「自由に」やウの「例外はない」に注目。
自由に捕獲できるのなら、法律はいらないし、例外の無い法律も普通はありませんからね。

ということで、正解はイ。
狩猟鳥であっても、そのひなや卵は捕獲・採取は原則として禁止されています。
しかし、有害鳥獣捕獲や研究目的などで許可を受ければ、ひなや卵の捕獲・採取は可能。

では、第二弾はこのあたりで。
ほどほどにしておかないと、常連さんたちも満腹になるでしょうから。
え、「そもそも、関心がないぞ~」ですか?
そんなつれないこと、言わないでくださいよ。

ということで、もちろん、第三弾も登場予定ですから。
お楽しみに。