第四弾! ローシとリュウよ、千夏を救え! 今回も新キャラが登場!

「ローシ、リュウの兄貴、ごちそうが飛んでるぞ」
上を見上げた千夏が目にしたのは、野鳥のV字編隊、、、鴨だろうか。
と、スダータが鴨の群れを指さした瞬間、何かに弾かれたように落下する一羽の鴨。
二羽、三羽と続けて打ち落とされていく。

「やるじゃないか、スダータ」と呟いたリュウに、ドヤ顔を向けたスダータはすぐさま獲物の回収に向かう。
お調子者キャラの指先一本で、野鳥が銃で撃たれたかのように落下。
これも魔力なのか、人差し指からレーザービームでも出したのか、とにかく意味不明で、千夏の理解の範疇を超えている。

それから、一時間ほど歩いて森を抜けると、小さな街が見えた。
三階建ての古いレンガ造りの一階の入り口には、千夏には読めない文字と大ジョッキを描いた大きな看板がある。
「いらっしゃい! お、ローシにリュウ、スダータ、それに新顔のお嬢さんもいるじゃねえか!」
豪快に笑う店主ノンダが、超特大ジョッキを片手に迎えてくれた。

「キャ~!」「リュウ~!」「スダータ、こっち来て~」「リュウちゃん、、、」
様々な服装、容貌の多数の女性たちがリュウとスダータを取り囲み、自分たちのテーブルに誘導しようとする。
「いや~、まいったな~」とにやけながら、リュウは二人の女子と腕を組みながら、店内の一角に進む。
スダータはスダータで、とても大柄でふくよかな女性から抱きかかえられている。

「二人ともモテモテなんですね、ローシさん」
「うむ、リュウは見ての通り二枚目だし、スダータは母性本能をくすぐるタイプといったところかな」
ローシと千夏が店内を見渡せる位置の席につくと、ほどなくして大ジョッキとスープのような料理が運ばれてきた。
「ここの料理は最高だ。あと、チナツは何が飲みたい?」とジョッキのビールを口に運びながらローシが尋ねる。

「でしたら、アルコールが入っていないものをお願いします。 、、、、、このスープ美味しい!」
「だろ? うちの自慢だ」と店主のノンダは、別の小皿も差し出す。
「うん、旨い、絶品だ」と顔をほころばせるローシに誘われるように、千夏もその料理をフォークでとってみた。

口に入れた瞬間にとろける食感が味覚中枢を直撃する。
経験したこともない香ばしさ、究極の美味、って『美味しんぼ』か!、と心中でつぶやく千夏。
「鴨レバーの炙りに、うちの秘伝のタレを少々垂らしてある。獲りたての鴨は最高だろ! スダータに感謝だな」

え、スダータさんが指ビームで落とした鴨?!
突然、嫌な記憶が蘇ってくる。
その光景は千夏にとって目を背けたくなるものであった ~ 首が飛んだり、胴体を両断された森狼や邪鬼をさんざん目撃したはずなのに、、、

鴨の首を何回か回すと、骨が折れる音がする。
首にナイフを入れたスダータが鴨の足を持って逆さに吊るし、放血させる一方で、リュウが別の鴨のお尻の周りを丸く切開して、指を入れると肛門ごと腸を引き抜いていく。
初めて目にする野鳥の下処理は、千夏にとってはかなりショッキングな映像として脳内に焼き付いていた。

その時、店の奥から長い杖を携えた老人が現れた。
「おや、珍しいお客さんがいると思ったら、、、、、異世界のお嬢さんか」
「賢者シャリプト・モクレーン導師だ。魔力の第一人者だから、チナツの力になってくれるぞ」とローシ。

シャリプトは千夏の目の奥を覗き込むように、目を細めると「、、、、ほう、魔力の器が宿っておるな。まだ、眠ったままだが、、、」と穏やかな口調で告げた。
「試してみるかね。手のひらを上にして、こちらに差し出してごらん」
おずおずと出した千夏の右手のひらに、シャリプトが小さな光の球を乗せた。

透明な光球はシャボン玉のように美しい。
「心を落ち着けて集中し、光を『押す』ように念じてごらん」
千夏は呼吸を整えて、光球に意識を向けた。

5秒、10秒、20秒、、、、すると胸の奥が熱くなり、頭が冴えわたると、、、光球がフワッと浮き上がった。
手のひらから5センチくらい離れた空中に、虹色の光球が揺れているではないか!
「え、動いた、、、?」
「やはり、素質があるな」とシャリプトが満足気にうなづく。

To be continued….