日本の漫画は面白い! ~ 『龍と苺』の①と②だけ読んでみた!

教室内で同級生に悪がらみするいじめっ子を、いきなり椅子でぶん殴る。
漫画『龍と苺』第1話中の一場面。
この暴力行為者は中学二年生、十四歳の藍田苺(あいだ いちご)という。

なんとも強烈な出だしの漫画だ。
事前通告もせずに、椅子で不意打ちを喰らわすんだよ、中二女子が男子に。
思わず、苦笑。

カウンセリングルームで元校長のカウンセラーが苺に、暴力をふるった理由を尋ねると

「前からあいつは 大人しい子相手に 陰で蹴ったり物取ったり 嫌がらせしてた。
人にするってことは されてもいいはずだなって思って。
でも私が殴ったら 怯えて泣き出して。
結果、私は今 尋問を受けてる。
訳が分からない」と返す藍田苺。

二人の会話は、将棋を指しながら交わされる。
「そうか。 藍田さんは いじめられてた子とは 仲が良かったのかな」と質問するカウンセラー。

「全然。 名前も覚えてない。
私はただ 本気のケンカがしたかった。
毎日 生ぬるい水に 浸かってるみたいで 気持ち悪い。
みんな 友達ごっこ 青春ごっこ してるようにしか思えない。
命がけで 何かしたい」と藍田苺。

いかがですか、常連の皆さん、少しはこの『龍と苺』に興味が出てきましたか?
たまたま、ネットでこの漫画が無料配信されていたのが目に留まって、試し読み。
一応、情報提供すると、「ダ・ヴィンチWeb 龍と苺」で検索すればヒットすると思います。
もし、無料提供期間が終わっていたら申し訳ございません。

勝手にジャンル分けすれば、この『龍と苺』は「天才もの」か。
なんせ、この主人公は全くの将棋初心者なのに、市主催の将棋大会に出場して、あっさり優勝。
漫画だからね~。

それでまた、行儀が悪いこと。
藍田苺に言わせれば、対戦相手の方からケンカを売ってきたことになるのだが。
負け惜しみで「子供が相手だったもので、、、」と手を抜いてやったと示唆するオヤジに駒を投げつけたり、、、

あんまり、ネタばらしをすると、「じゃ、読んでみるか」と思った常連さんの興味をそぐことになるかな。
とりあえず、第一巻と二巻を購入、即読了。
BOOK OFFは重宝するね~、一冊が110円。

せっかくだから、ネタバレにならない程度にもう少し。
第一巻には、「駒配置ミス謝罪コーナー」なるページがあり、雑誌掲載時に作画ミスで駒の配置を間違えていたことを報告・謝罪するミニ漫画が載っている。

単行本では訂正済みなので、別に問題はない。
ただね~、ちょっとひどすぎるミスもありましてね。
なんと、ある局面で「玉」が二枚、盤上に置かれていたとのこと!
ちょっと待ってよ、この漫画家さんって将棋のシロート?

当ブログのようなヘボでも、相手が「王将」なら、こちらは「玉将」、要はそれぞれ一枚ずつだという程度の知識はある。
それに、雑誌の編集部は何をやってんだ?!
ホント、「不適切にもほどがある!」だぞ!(⇐古いか?)

と思っていたら、単行本第二巻では、「さよなら!駒配置ミスのコーナー」が登場。
作者、スタッフ、編集部の入念なチェック体制により、その後はミスが無いとの報告。
よかった、よかった。

それにしても、日本の漫画は面白い。
雑誌掲載の場合、人気が出なければすぐに連載打ち切りになるらしいから、激しい生存競争の世界だ。
だから、単行本の巻数が多ければ、大きくはずれることはないと予測がつく。
ちなみに、『龍と苺』は既刊22巻らしい。

あ、作者のことにも触れないと。
漫画家・柳本光晴(やなもと みつはる)さんがその人で、代表作『響~小説家になる方法~』はマンガ大賞2017大賞を受賞している。
ということは、有名人なんだな、漫画界では。

大賞受賞作品なら、手にとってみてもいいかな、BOOK OFFで一冊が110円だったらね。
では、本記事はこのあたりで。